改革事例
業務プロセス改革事例
オプテックス株式会社様
技術情報管理システム導入による業務プロセス改革
プロジェクト概要
オプテックス株式会社様では、複雑化する市場ニーズに対応するため、「技術開発力の強化」「開発~量産プロセスの効率化とスピードアップ」を目的とし、製品の企画~量産までに発生するプロセス、および成果物を、製品構成に紐付けて管理する「技術情報管理システム」の導入を進めることとなりました。
プロジェクト活動目的
設計出力を最大限向上させるため「設計業務内容を明確にし、ムダ・付帯業務を限界まで削減する」ことを活動主体とした【業務改革活動】の実施、および製品の企画~量産までに発生するプロセス、および成果物を、製品構成に紐付けて一元的に管理する【技術情報管理システム】の導入
- 全社員が 「必要な情報を必要な時に容易に探し出せる“しくみ”」 を構築することで、個人スキル→共有スキルへ昇格させる。
- 各業務プロセスで分断された技術情報(CAD情報を含む)を一元管理し、製品企画~量産までを電子伝達することで、大幅な重複作業 (転記等) の削減と L/T短縮・情報品質の向上を図る。
設計活動における課題
- 設計部門の付帯業務(各問い合わせへの対応、調査の実施等)が多く、本来の仕事に支障が出ている。
- 各担当者が個人で情報を蓄積しており、社内で技術情報やノウハウが共有されていない。
- 各業務プロセス間がデータ的に分断されており、情報がスムーズに流れない。
課題解決策と当社の活動内容
STEP1では、現状の業務やシステムの調査、課題/要求事項の確認とあるべき姿の検討を行い、検証用モデル(α版)を活用することで、ITシステムの活用イメージを検討し、業務とITシステムとのギャップを最小限にする活動を行いました。
STEP2~STEP3では、検証用モデルを用いた業務検証を行い、業務検証で明確にされた機能要件から最低限業務を行う上で必要な機能を実装しました。その後、STEP4では業務の定着度合いを確認・評価した上で、必要となる機能の検討・改善を順次実施されました。
今後も、あるべき姿の実現へ向けて継続的な機能改善を実施される予定です。
活動詳細
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あるべき姿の定義と現状のGAP分析
- 現状の業務やシステムの調査、課題/要求事項の確認
- 調査結果を要因別に分類し根本原因を抽出、あるべき姿の定義
- あるべき姿と現状業務のGAP分析
- 新業務要件で必要とされるシステム機能要件の抽出と技術情報管理システム(α版)の構築
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要件定義/業務検証
- 各種コード体系の整理
- 技術情報管理システム(α版)を用いた新たな業務プロセスの検討および業務検証(WG形式)
- 業務検証内容を元にしたシステム機能要件の具現化(技術情報管理システム(β版)の構築)
- 既存システムからのデータ移行
- 各種業務マニュアルや管理資料の策定
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導入/定着/活用
- 技術情報管理システムの機能改善検討
- キーマンへの業務運用引継ぎ
- システム開発・保守運用サポート(技術支援)
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機能改修検討・改善
- 技術情報管理システムの機能改修の検討および改善(マトリックス部品表開発)
- パッケージ(DynaPLM)のバージョンアップによる機能改善(オプテックス株式会社様要望のエンハンス対応)
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機能改修検討(今後の活動)
- あるべき姿の実現に向けた継続的な機能改修検討および改善
プロジェクトを成功に導いた理由
- FSコンサルティング活動で、目的と現状の課題に対する活動効果(費用対効果)を明確にし、全社の取り組みとして位置付けることで、現場が改革意識を持ちながら活動することができました。
- 全社としてあるべき姿(全体構想案)を定義したことで、取り組むべき活動内容が具現化されました。現在もこの内容に則り、業務、システムの改善活動を実施されています。
- 設計業務に関する各種技術情報を技術情報管理システム(DynaPLM)で一元管理することで、製品構成から必要な情報を芋づる式に取り出すことが出来るようになり、情報を活用する仕組みが構築できました。
- DynaPLMは、パッケージの導入や検証用モデルを作成することが容易なため、業務要件定義の段階からITシステムの活用イメージの検証を行うことができました。
- 『製品の企画~量産までに発生するプロセス、および成果物を製品構成に紐付けて一元的に管理する』という機能要件が、DynaPLMのパッケージが持つ本来機能に適していました。